東芝の経営悪化は、大事にしてきたはずの研究開発にも影を落とした。研究開発センターで半導体関連の研究をしていた30代の男性エンジニアは「装置は古く、高額の装置を買う予算もない。短期的な利益ばかりが重視され、職場のモチベーションは下がる一方だった」と明かす。このエンジニアは数年前に他企業に移籍した。
東芝は18年、半導体事業の子会社「東芝メモリ」を米ファンドが主導する日米韓連合に約2兆円で売却し、「稼ぎ頭」を失った。時代の先を読む発明やアイデアを具現化できる優秀な技術者集団に恵まれながら、ビジネスで勝てなかった東芝。その姿は、日本の産業界全体に重なる。
2020年「正社員の年収激減」の恐怖 賃下げの意外なターゲットとは
ホリエモン「お前が終わっている」発言に見る、日本経済が「本当に終わっている」理由
「不景気だとカラムーチョが売れる!?」――知られざるナゾの法則に迫る
アマゾン「置き配」の衝撃 「お客様が神様で無くなった世界」で起こり得る“格差問題”
中国人訪日客は「きのこの山」より断然「たけのこの里」派!? 日本スイーツ人気の謎Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング