ホリエモンがRIZAP社長に聞く――顧客の意識を変えてきた戦略の秘密とは?堀江貴文が語る「予防医療」【前編】(2/4 ページ)

» 2019年12月27日 05時00分 公開
[田中圭太郎ITmedia]
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高齢者が生活習慣病予防のトレーナーに

堀江:生活習慣病を予防する取り組みは、具体的にはどのようなものですか。

瀬戸:もともとはトレーナーがマンツーマンで、至れり尽くせりサポートをするビジネスモデルでした。生活習慣病の予防については、これまでとは方法を変えて、どうすれば最小のコストで最大のリターンが得られるかを検証しています。

 具体的には、高齢者の方にトレーナーになってもらう取り組みを始めています。5人くらいで1組のチームを組んでもらって、「元気リーダー」を1人任命させてもらいます。チームで助け合いながら運動やダイエットをして、10チームくらいで結果を競います。トレーナーは元気リーダーを育てる役割です。

 つまり、1人のトレーナーが結果的に100人ほどをまとめて教えることになります。社会的な課題を解決するために、いかに最小のコストで最大の効果を出すかがポイントだと思っています。高齢者の中には仕事を引退して、やりがいや生きがいを求めている方もいますから、それほど高額な報酬を払わなくても、トレーナーとしてやっていただくことが可能です。

金子:患者が集まって一緒に頑張る「患者会」が進化したような感じですね。グループを作って、競走して、ゲーミフィケーションの要素を入れていく形ですか。

瀬戸:おっしゃる通りですね。

堀江:どの取り組みを、どんな感じてやっていくのですか。新しいブランドができるのでしょうか。

瀬戸:現在は自治体と企業向けに実施しています。ただ、正直言って課題がたくさんあります。自治体や企業がこの取り組みを受け入れる目的は、社会保障費や医療費の削減です。そこでわれわれは、削減できた分の50%をくださいと、完全成果報酬で提案させてもらっています。

 これはわれわれのポリシーでもありますが、やはり結果にコミットするからこそ、手段が適正化して、最高の手段を考えるようになります。サービスを提供してお金をいただく形だと、そのこと自体が目的になってしまうケースもあると思います。しかし、われわれは社会保障費や医療費が下がった分の半分をいただくわけですから、必死になって、より最高の結果を出そうとします。

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