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» 2020年01月06日 07時00分 公開

ロスジェネ女子の就職サバイバル:国の支援も手遅れ……「就職氷河期第一世代」の女性が味わった絶望とは (1/4)

今更ながら国が支援を始めた就職氷河期世代。その女性たちが味わった就職や仕事の苦難は実は多様だ。「第一世代」の女性は果たしてどんな人生をたどったか?

[菅野久美子,ITmedia]

 就職氷河期世代――、またの名を『ロストジェネレーション』が世間を賑わせている。

 「就職氷河期世代」はバブル崩壊後、雇用環境が特に厳しい時期に就職活動を行った世代で、希望する職に就くことができず、現在も不安定な仕事に就いている人が多い。政府はこの世代の正規雇用を増やすといった目的で、ようやく「就職氷河期世代支援プログラム」を打ち出した。

 82年生まれの筆者もロスジェネ世代真っただ中で、就職には苦労した。同世代の大卒女性たちは、アグレッシブで真っすぐな性格の女性たちが多かった。そんな女性たちが、エントリーシートを何百社に送ったのにも関わらず、落ちて死んだ目になる姿をまざまざと見せつけられてきた。

photo 「ロスジェネ女子」が就職や仕事で味わった苦労は実は多様だ(写真はイメージ。提供:ゲッティイメージズ)

「氷河期第一世代」の女性が味わった苦難とは

 特に地方在住の大学に通う同期は、Uターンの先である地元の就職先がないため、都会に職を求めざるをえなかった。ぴっちりとしたリクルートスーツを着込み、なけなしのバイト代を夜行バスにつぎ込んで、幾度となく上京しては往復するという生活で金が飛ぶように消えていった。

 当然学業はおざなりになるが、就職戦線で勝ち残るためには当然という空気感だった。それでも、正社員として就職できた同期には羨望のまなざしが向けられた。業務委託や契約社員という雇用形態が当たり前だったからだ。就職できないのは『自分の至らなさ、無能さ』のせい、自己責任だとされた。

 そして、運よく入社できた先にもブラック企業などの別の地獄が待っていた。これが82年生まれのロスジェネである私が見た風景である。

 しかし、一口にロスジェネといっても、置かれている環境や年代、そして運などで見える世界は人それぞれだ。高卒で社会に出たロスジェネ女子はどんな苦労があったのか――。通常は、入り口から躓(つまず)くのがロスジェネだが、失速型のロスジェネもいる。

 依田律子さん(仮名・46歳)は、バブル崩壊後の最初の世代にあたる氷河期第一世代だ。

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