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» 2020年02月04日 07時21分 公開

ナイキやディズニーを経てギター最大手のCEOへ プロ経営者が見た音楽市場の“特異性” (1/5)

ギター大手フェンダーCEOのアンディ・ムーニー氏は、ナイキのCMO、ディズニーコンシューマープロダクツやクイックシルバーで社長、会長を務めた経歴を持ち、ギターコレクターでもあり、バンドマンでもある。フェンダーにとどまらず、エレキギターを中心とした楽器、音楽市場の分析や業界のこれからについて伺った。

[戸津弘貴,ITmedia]

 エレキギターやギターアンプだけでなく、いまやスピーカーやイヤホンなど音楽に関連するさまざまなアイテムを送り出すフェンダー(Fender)。エレキギターのブランドとしても、熟練層はもとよりギターを弾かない人にも知名度がある。そんなフェンダーに2015年からCEOとして就任し、手腕を振るってきたのがアンディ・ムーニー氏だ。

 ナイキのCMO、ディズニーコンシューマープロダクツやクイックシルバーで社長、会長を務めた経歴を持ち、ギターコレクターでもあり、バンドマンでもある。そんなアンディ・ムーニー氏に、フェンダーにとどまらず、エレキギターを中心とした楽器、音楽市場の分析や業界のこれからについて聞いた。

フェンダーCEOのアンディ・ムーニー氏

やっぱりバンドマンはモテる? ギター(楽器)を習うメリットとは?

――アンディ(ムーニー氏)さん、本題に入る前にお伺いしたいのですが、日本のとあるアンケートにおいて、バンド(音楽)を始めたきっかけは? という質問で回答の半数以上が「モテたい」という理由でした。一方、バンドをやめた理由も「モテなかった」が最も多い回答でした。アンディさんは、バンドマンでもあるということですが、楽器を始めたきっかけはどういった理由でしょうか?

ムーニー氏 私がギター(クラシカル・スパニッシュギター)を習ようになったのは10歳の時なので、当然女の子にモテるのが目的ではありませんでしたね。

 しかし、エレキギターを始めた13、14歳の頃には確実にモテることを考えていました。自分はロックスターになって人気者になると信じていました。20代後半まで10年以上、日中は別の仕事をして、夜はバンドの仕事をするなど頑張りました。しかし、冷静に(現実的に)考えるとせいぜいセミプロ止まりだったし、続けてもこれ以上成功しないかもしれないと考えて、米国への移住をきっかけにロックン・ロールで食べていく夢は諦めました。

――これからバンド(楽器)を始めようと思っている人へのアドバイスや「音楽をやるとこんないいことがある」というメリットなどがあれば教えてください。

ムーニー氏 実は、ギターをやろうと思って初めてギターを手にする人のうち、バンドを組みたいという人の割合は低いんです。例えば初めてギターを手にする人達の72%は、ライフスキル、いわば自分磨きの為にギターを弾きます。

 フェンダーが、ミュージシャンでもあるとても有名な神経外科医と協力して行った最新のリサーチによると、ギター(をはじめどんな楽器でも)を演奏することは、人の情緒や心理に良い作用をもたらすことが分かりました。

 まず、自信が持てるようになりますし、より忍耐強くなり、仕事への意欲も湧いてきます。道徳心も鍛えられるようです。なので、私は全ての人に楽器を演奏することをお勧めしますが、特にギターを勧めたいですね。もちろん、楽器はフェンダーを選んでくださいね(笑)。

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