報道ベンチャーのJX通信社(東京都千代田区)は、新型コロナウイルス感染者の利用などの事例が公表された場所の情報を、地図上でピンポイントに確認できるマップの提供を開始した。
この「感染事例が報告された場所の情報」マップは、同社が提供する速報ニュースアプリ「NewsDigest」内の特設ページにて公開している。新型コロナの感染拡大を受け、同社が企業や自治体などによって感染事例が報告された場所の情報を地図上に集約・整理し、閲覧できる機能を開発した。利用料は無料。
ユーザーはマップを開くことで、住んでいる地域や勤務先の周辺において、感染事例が報告された場所(施設)の情報をチェックできる。本機能ではユーザーの位置情報を使用せず、プライバシーに配慮された仕組みとなっている。
なお、感染事例報告施設の情報については、無用な風評被害などを防ぐため、消毒済みなどの対応が明らかになっている場所についてはその旨も明記している。
新型コロナウイルス感染症においては、病院や大学、コールセンター、ライブハウスなど、さまざまな施設での「クラスター感染」の発生が問題となっている。このため、多くの自治体や企業により、感染者の出入りのあった店舗や事業所の情報が公表されている。
AI(人工知能)がSNSから災害、事故、事件などのリスク情報を収集し配信するSaaS「FASTALERT」。FASTALERT内の「新型肺炎」特設ページでは、感染事例報告施設マップをPCから閲覧できるしかし、現状では全国の自治体や企業が個別判断のもとに情報を公表しているため、統一的な整理や発信がされていない。その結果、近隣の企業や施設に対する根拠のないうわさやデマ、フェイクニュースが広まったり、風評被害が起こったりする原因にもなっている。
そこで、同社は2月16日より、国内感染状況の統計をまとめた「新型コロナウイルス感染状況マップ」を公開。これまでに累計500万人以上のユーザーが利用している。また、3月25日からは国内最大級のニュースアプリ「SmartNews」にも、最新の感染者数データの提供を開始している。
同社は「今後も新型コロナウイルス感染症の状況を24時間体制で監視し、正確で迅速な情報提供を行っていく」としている。
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