GMOコインは4月10日、2019年の主要仮想通貨の月間価格変動率の振り返りを発表した。それによると、上半期に最大の価格変動率だったのはイーサリアムで83%(5月)、下半期はライトコインが53%(8月)もの変動率を記録した。
2019年上半期の価格変動率
2019年下半期の価格変動率
価格変動率は、1カ月間の価格の高値と安値の差が、中値に対してどれくらいの比だったかを示す。中値が1万円だった場合、価格変動率83%とは、高値と安値の差が8300円あったことになる。
ライトコインが大きな変動を記録した19年8月は、半減期と呼ばれる、マイニング報酬が定期的に半分になるタイミングだった。このタイミングで価格は大きく下落した。直近では、5月にビットコインが同様の半減期を迎える予定となっている。
仮想通貨は変動率が高いことで知られ、19年を通して見ると、イーサリアムは安値が1万900円程度、高値は3万1900円程度だった。ライトコインは安値が3200円程度、高値は1万4600円程度。直近の価格は終値で、イーサリアムが約1万6800円、ライトコインが約4490円程度となっている。
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