コロナ・ショックからの回復を支える財政拡大KAMIYAMA Reports(2/3 ページ)

» 2020年04月13日 14時12分 公開
[神山直樹日興アセットマネジメント]
日興アセットマネジメント

追加対策を議論し始めた米国

 米国でも緊急補正予算法などに続き、3月末に2.2兆米ドル規模の緊急対応が出され、いったん出揃った。しかし、3月の非農業部門雇用者数は減少幅が市場予想を上回る70.1万人減となり、米議会予算局も4−6月期の経済成長率をマイナス28%(年率換算)になるとの暫定的な推定値を示したため、追加の経済対策が議論され始めた。

 現在議論されている追加対策は、緊急対応が主で、中小企業に対する2500億米ドルの追加融資(現在3500億米ドル、失業給付、個人に対する2回目の現金給付などが含まれる。

 また、トランプ大統領は、2兆米ドル規模のインフラ投資で雇用の再建が必要」、民主党のペロシ下院議長も「高速通信網や水道整備を盛り込むべき」などと主張しており、緊急対応後の需要増を考慮し始めているようだ。

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