決算説明会で豊田社長は、トヨタが維持してきた「国内生産300万台」体制と、今回の新型コロナによる社会の変化の関係性についても述べた。
トヨタは海外での販売拡大に伴い、現地生産も増やしてきたが、サプライチェーンと雇用を守るため、国内300万台という体制を「石にかじりついて守ってきた」(豊田社長)という。
今回、医療現場で必要となる物品が不足していることが明らかになると、トヨタをはじめ、多くのものづくり企業が医療用フェイスシールドやガウンなどの生産や寄付に乗り出した。トヨタがこういった活動ができた理由について、豊田社長は「国内300万台体制を維持してきたからだ。世の中が困ったときに必要なものを作ることができる技能と人材を守り続けてきた」と説明する。
その上で、「守り続けることは決して簡単なことではない。昨今、(国内生産などをやめることで)業績をV字回復させた企業が評価されることが多い。しかし、どんなに苦しい時でも、技術と技能を持った人材を守っている企業を応援できる社会が、今こそ必要ではないか」と強調した。
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