ベルリンの少女が学校閉鎖で役立てたWebサービスとは?(2/2 ページ)

» 2020年05月29日 07時00分 公開
[Masataka KodukaITmedia]
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再開した学校内もソーシャルディスタンスは必須

――この2カ月間、学校の友達と連絡を取っていましたか。友達の間で流行したものがあれば教えてください。

カルロッタさん グループチャットアプリ「Houseparty」が大人気でした。最大8人が接続できるので、友達とビデオチャット、チャット、ゲームを楽しんでいます。

――学校閉鎖の2カ月間は、普段よりも退屈だったと思います。どのように過ごしましたか。

カルロッタさん 友達とは、長電話したり「Houseparty」で連絡を取り合いました。家族とも多くの時間を過ごし、カードゲームをたくさんしました。料理では新しいレシピにチャレンジし、スポーツにも積極的になり、自分のワークアウトをまとめたりもしました。

グループチャットアプリ「Houseparty」のGoogle Play内ダウンロードページ

 でも1番時間を費やしたのは、実はNetflixです。スペインの刑事ドラマ「ペーパー・ハウス(原題“Money Heist”、英題“House of Money”)」シリーズが超オススメです。このシリーズはとても刺激的で、純粋にスリルを感じることができます。もう1つの注目ドラマは「アンという名の少女(原題“Anne with an E”)」です。このシリーズは「ペーパー・ハウス」とは対照的で、19世紀の女性の生活と権利がテーマにしています。歴史的でありながら、若い女性の心に寄り添う、とても興味深いシリーズです。

――カルロッタさんの学校も最近再開されたそうですが、期待していることはありますか。

カルロッタさん 学校再開といっても、毎日学校へ行くわけではなく、夏休みまで8日しか登校しませんから、正直あまり期待していません。でも友達と会えるのは、もちろん楽しいです。

 ですので期待というよりは、生徒たちが感染症に関するセキュリティ対策へ注意をしっかり払い、状況を真剣に受け止めることが、大切だと私は考えています。

――コロナ危機の残る現在、学校に新しく導入された規制はありますか。

カルロッタさん マスク着用は必須で、1.5メートル以上のソーシャルディスタンスを常に守る必要があります。校舎に入るとすぐに、備え付けの消毒液で、手を消毒しなければなりません。また学生が接近しすぎないように「一方通行ルール(Einbahnstraßen-System)」もあります。学校のトイレの入場も一人限定という規則があります。

 コロナ危機に関する報道では、テレワークによる自宅待機、あるいは満員電車通勤を余儀なくされる大人たち、学校閉鎖による親たちのストレスといった記事は幾度となく目にしたが、子供たちの視線での報道をほぼ見かけたことがない。

 教育について語ることは難しいからこそ、学校再開についても各国でさまざまな議論が行われているのは確かだ。

 世界に誇る日本の名作アニメの中でも特に、「機動戦士ガンダム」「新世紀エヴァンゲリオン」「美少女戦士セーラームーン」「魔法少女まどか☆マギカ」などは、思春期にある主人公の複雑な心理描写も見どころと言える作品だ。同年代のカルロッタさんの思いから、学べることも多いのではないだろうか。

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