東武鉄道の日比谷線乗り入れ列車「THライナー」、その狙いは?メトロから東武へ(3/3 ページ)

» 2020年06月13日 07時43分 公開
[小林拓矢ITmedia]
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さまざまなライバル

 THライナーは、日比谷線と東武スカイツリーラインの着席サービスの提供、という役割を十二分に果たす。しかし都心からは上野東京ラインのグリーン車がある。こちらのほうが、運賃・料金ともに若干高い。THライナーの霞ケ関〜久喜間の料金が680円なのに対し、JR東日本東京〜久喜間のグリーン料金は780円。こちらには着席保証はないものの、だいたい座れる。しかも本数が多い。

特別車両を使用していることを示している

 上野東京ラインのグリーン車という競合相手には、「着席保証」「スマホ充電」といった売りを十分に打ち出すしかない。また東京メトロ直通の座席指定列車は、小田急電鉄や西武鉄道も運行している。これらの列車ともビジネス上の比較がなされることだろう。

 浅草系統の特急列車がまず充実しており、その中でTHライナーを走らせ、着席サービスをさらに充実させる東武鉄道。比較の中での東武鉄道は、サービスのよい鉄道事業者として認知されることになるのだろう。

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