とはいえ、いくら絶大な影響力のある番組でも単体でここまでの勢いを生み出したわけではないはずだ。マツコ効果にオンする形で、この3月から日本人の行動や意識が大きく変わったことによって、「インスタント袋麺の魅力」が再発見されたとみるべきだ。
もちろん、ヒットというのはさまざまな要素が複雑に絡み合った結果なので、これが原因だなどと単純に割り切れるものではないが、その中でも以下の3つの要素が果たした役割が大きかったのではないか、と個人的には考えている。
(1)カップ麺よりもアレンジができる
(2)カップ麺よりもコスパがいい
(3)カップ麺よりも「体に悪くない」というイメージがある
まず(1)の「カップ麺よりもアレンジができる」は多くの説明はいらないだろう。カップ麺よりも手間がかかるということは、具材やちょい足しで味にバリエーションができるのでカップ麺よりも飽きがこない。そんなアレンジ力が「おうちごはん」のトレンドにハマったのである。
ご存じのように、ステイホームによって自宅での料理をする機会が急激に増えた。子どものいる家庭では休校によって給食がないので、昼食をつくらなければいけなくなった。ひとり暮らしの若者も、とにかく時間ができたので、簡単なものくらい自分でつくってみるかという人が増えたのだ。とはいえ、やはりあまりにも手間がかかるものは面倒くさい。
そこで、麺を茹でるという手軽さな割に、さまざまなアレンジで料理っぽいことができる、インスタント袋麺に人気が集まっている可能性があるのだ。実際、テレビでもインスタント袋麺を使ってカルボナーラをつくりましょう、なんてアレンジレシピがちょいちょい紹介されている。
“アベノマスク”は不要? アパレル大手の夏向けマスクが軒並み好調なワケ
なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか 「暴走老人」のアイコンになる日
「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
松戸市にあるパン屋で、なぜお客は1800円も使うのか
えっ、盗まれないの? 無人の古本屋は、なぜ営業を続けられるのか
登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング