クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

日産、新型SUV「キックス」投入 競争激化の市場に「e-POWER」で勝負200万円台後半(2/2 ページ)

» 2020年06月24日 15時40分 公開
[加納由希絵ITmedia]
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「ダブルVモーショングリル」を採用

 新型キックスのもう一つの大きな特徴は、コンパクトSUVに対するニーズを意識したデザインだ。スポーティーで力強い外観と使い勝手の良い室内空間を備えたクルマを目指している。

 フロントマスクには、日産車に特徴的なVモーショングリルを進化させた「ダブルVモーショングリル」を採用。躍動感のある特徴的なLEDヘッドランプのデザインも取り入れている。ボディーカラーはモノトーン9色、ツートーン4色の全13色を展開。デザイン責任者の入江真一郎氏によると、「代表的な4色として、オレンジと黒のツートーン、黄色のモノトーンは若々しいダイナミックなイメージ、赤と黒、白と黒のツートーンは静粛性をイメージしている」という。

新型「キックス」。黄色のモノトーンカラー

 室内空間は、後席やラゲッジルームの広さを確保して使い勝手を向上。ラゲッジルームは423リットルの大きさで、Mサイズのスーツケース4個を積むことができるという。また、後席シートを倒すことで、使用シーンに応じて荷室を広げることもできる。

 希望小売価格は、税込275万9900円〜286万9900円。

新型「キックス」のインテリア
新型「キックス」のラゲッジルーム

 日産にとっては、近年、日本市場で軽自動車以外の新型車を投入できていなかっただけに、注力するモデルとなる。星野副社長は「日本は日産にとって大事な市場。新型キックスは主力のクルマになる」と意気込む。今後、新型コロナの影響からの回復も見込まれる中、戻ってきた需要を取りこぼさずに獲得したい考えだ。

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