港湾に近い倉庫街や卸売市場の一角で、ドライブスルーの八百屋、肉屋、魚屋を開設して、成功する例も続出している。緊急事態による飲食店の営業自粛で、大量に売れ残った食材を、廃棄するのでなくて、何とか消費者に届けられないかと生産者支援の視点で企画されたものだ。
約4500店の外食向けに青果卸を営むフードサプライ(東京都大田区)では、4月9日から東京と千葉の物流センターで、自社農園や契約農家から仕入れた野菜をドライブスルーで販売。鮮度が高く、接触が少なく安心して買えることから人気が高まり、全国16カ所にまで拡大している。1日に1会場で300セットくらいが売れる。
ネットや電話で予約を受け付け、取りに来てもらうスタイルだが、在庫があれば当日でも買える。決済は、当日に現金で行う。開催日は、週に1〜3回で土曜日が多い。価格は、旬の野菜20品目に、卵やお米5キロが付いて5000円。米なしだと3500円。商品は段ボールに詰められ、卸売価格で提供。車が到着すると、スタッフがトランクまで段ボールを運んでくれるので楽だ。
都内にある京浜島の自社工場で、ドライブスルー肉屋を営むのは、業務用卸のコダマ(東京都大田区)。自粛の影響で外食への出荷が減ったが、賞味期限の短い食材を廃棄するのではなく、消費者に味わってもらいたいという趣旨で始めた。5月1日に開始し、6月までは週に3回開催していたが、7月からは週末1回に変更する。価格は3.4キロ以上のハムやソーセージなどが入って4000円。手作りパンのサービスもある。
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