【飲食店コンサルタントが解説】立地、メニュー数、原価率、回転率、利益率―飲食店の経営には、数字やロジックを積み上げて戦略を練る作業が欠かせない。人気になっているチェーン店や、すっかり定着しているが業態の裏側にあるノウハウを分析していく。
飲食店コンサルタントの三ツ井創太郎です。外食産業はまだまだ厳しい経営環境が続いていますが、今回はそんなアフターコロナの状況下でもV字回復している企業の事例を学んでいきたいと思います。
まず、外食産業における2020年5月度の売り上げ状況(売上高対前年比)を見てみましょう。
マクドナルドホールディングス(ファストフード):115%、吉野家ホールディングス(牛丼):92.7%、スシローグローバルホールディングス(回転寿司):81.4%、すかいらーくホールディングス(ファミリーレストラン):52.2%、鳥貴族(居酒屋):12.1%、ワタミ(居酒屋):7.2%となっています。
ファストフードや牛丼など、テークアウト対応型の業態は80〜110%で推移しています。回転寿司やファミリーレストランといった食事動機の業態は50〜80%であり、鳥貴族やワタミといった繁華街を中心に展開する居酒屋業態は10%前後と全国的に非常に厳しい状況となっています。
最新の6月度のマクドナルドの売上高は前年比96.8%となっていますが、あらためて3月以降のコロナ禍における各社の実績を見てみましょう。マクドナルドの5月度における「115%」という実績が突出していることが分かります。
「マクドナルドはファストフードだから当然」とも言えます。しかし、コロナ禍でもマクドナルドが強かった理由は本当にそれだけなのでしょうか?
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