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» 2020年07月19日 07時00分 公開

登録いまだ210万人、課題抱えるマイナポイント 諸外国の成功例に学べ (1/3)

政府は18年以降、キャッシュレス社会実現に向けてさまざまな施策を行っている。「キャッシュレス・ポイント還元事業」ではキャッシュレス決済比率は上昇したが、未だ26%だ。次なる施策としてマイナポイント事業が始まるが、マイナポイントを受け取るために必要となるマイキーIDの発行数は約210万人。マイナポイント事業の上限である4000万人には遠く及ばず、期待していたほどのキャッシュレス促進の成果は得られない可能性が高い。

[石川真太郎,ITmedia]

 2018年に経済産業省が公表した「キャッシュレス・ビジョン」によると、25 年までにキャッシュレス決済比率を現在の20%から40%まで引き上げることを目標にしている。これを受けて近年では、キャッシュレス・ポイント還元事業やマイナポイント事業などの施策が開始された。

 これらのキャッシュレス決済の促進施策を受けて、キャッシュレス社会の実現に向けて本当に必要な施策は何なのだろうか。

マイナポイントの準備は進むが、キャッシュレス化推進のドライバーになれるか(マイナポイント事業動画より)

まだまだ低い、日本のキャッシュレス決済比率

 政府は18年以降、キャッシュレス社会実現に向けてさまざまな施策を行っている。代表的なものをひとつ挙げれば、20年6月まで行われていた「キャッシュレス・ポイント還元事業」がある。

 キャッシュレス・ポイント還元事業は、19年10月の消費増税に伴う、需要平準化及びキャッシュレス決済促進を目的に始まった。対象の中小・小規模店舗で、クレジットカードやQRコード決済を利用すると、消費者は最大5%のポイント還元が受けられた事業だ。

また、併せて中小・小規模事業者のキャッシュレス決済導入にも力が入れられ、「加盟店手数料の引き下げ」「キャッシュレス決済端末本体と設置費用無料」などの施策も行われた。

 これらの施策により、19年度の家計支出におけるキャッシュレス決済の割合は、前年度よりも2.7%上昇した26.8%となった。

キャッシュレス決済比率は上昇したが、未だ26%だ(「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会」第二回資料より)

 特に、楽天ペイやLINE PayなどのORコード決済に限っては、18年に比べて約6倍の伸び率があった。また、QRコードの火付け役となったPayPayは、19年の10月1日から、同年11月17日の1カ月半で登録ユーザー数を約500万人増やしており、キャッシュレス・ポイント還元事業がキャッシュレス決済の消費者普及に役に立っていたといえる。

 しかし、キャッシュレス先進国である韓国の約95%、英国の約65%などに比べると、日本のキャッシュレス決済率はまだまだ低い。加えて25年までに40%まで引き上げることを視野に入れるのであれば、今後より一層の促進施策が必要になるだろう。

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