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» 2020年07月30日 16時00分 公開

浦上早苗「中国式ニューエコノミー」:中国でも評価割れる日本のGo To キャンペーン、「第2波の中で無謀」「観光業救う苦肉の策」 (1/4)

日本政府のGO To キャンペーンを中国メディアが報じたが、評価が割れている。キャンペーンの背景にある観光業界救済へ理解を示しつつも、コロナ感染対策の側面では無謀ともしている。一方中国はコロナ感染をほぼ収束させ、北京市は7月20日に市内の観光施設などの入場制限を緩和し、同市をまたぐ団体・パック旅行の販売を解禁した。中国では、感染ルート特定が行動の抑止力になっている。

[浦上早苗,ITmedia]

 中国主要メディアの北京商報は7月27日、「日本とスペイン、感染拡大の中で戦々恐々の観光業」と題した記事を掲載し、日本政府が旅行代金を補助する「Go To トラベル」キャンペーンを紹介した。現在の中国は、散発的なクラスターが発生しつつも感染は基本的に落ち着いており、PCR検査と感染症対策アプリ「健康コード」も普及している。それでも中国国民の大半は遠距離旅行を控えていることから、キャンペーンについては日本の政策が「存亡の危機にある業界を救う苦肉の策」と捉えられている。

北京商報が7月27日に掲載した「日本とスペイン、感染拡大の中で戦々恐々の観光業」と題した記事(リンク

「観光立国」日本とスペインの混乱

 北京商報の記事は、スペインと日本を「感染第2波に直面しつつも、観光産業のために旅行を推奨している」と分析した。

 中国に続いて感染拡大国となったスペインは6月21日に緊急事態宣言を解除し、観光客の受け入れを再開した。しかし最近になってカタルーニャ州などで感染が再拡大したため、英国が7月25日、スペインからの入国者の隔離と、同国への渡航制限を発動した。バカンスシーズンまっただ中の英国の政策変更は現場に大きな混乱を生み、スペインのアランチャ・ゴンザレス外相は「スペインは安全な国だ」と強調した。

 記事は日本も観光振興政策の迷走によって、スペインと同様に混乱していると指摘し、「安全を確保しながら経済回復に踏み出したが、Go To キャンペーンは感染症対策に逆行している」と報じた。

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