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ITエンジニアがテレワークで感じたメリット・デメリット それぞれ1位は?キーワードは「時間」

» 2020年08月18日 16時14分 公開
[ITmedia]

 新型コロナウイルスの感染拡大で浸透したテレワークを通して、ITエンジニアはどんなメリットやデメリットを感じているのだろうか。

ITエンジニアはテレワークをどう感じている?(出所:ゲッティイメージズ)

 エンジニア派遣事業などを手掛けるVSN(東京・港)が8月18日に「コロナ禍における働き方に関する意識調査」の結果を発表した。「テレワークの良かった点は何ですか?」と複数回答形式で聞いたところ、「通勤しなくて良いから」が断トツで65.1%。2位以下は「時間配分の自由度が高くなるから」(24.7%)、「プライベートに使える時間が増えるから」(24.0%)と続き、時間の使い方に関するメリットが集中した。もともとエンジニアの仕事は場所を問わずできるものも多く、従来の制約がなくなった点にメリットを強く感じているようだ。

テレワークで感じたメリット、「通勤」が断トツ(出所:VSN・法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授「コロナ禍における働き方に関する意識調査」)

 一方、デメリットとして挙がったものは「チームでのコミュニケーションがとりづらい」がトップで31.6%。次いで「仕事とプライベートの切り替えが難しいから」(23.8%)、「他部署とのコミュニケーションがとりづらい」(22.3%)となった。

テレワークの実施率は?

 回答者の所属する企業規模別にテレワークの実施率を比較すると、週1日以上テレワークを実施している企業の割合は企業規模が小さくなるごとに低まった。1000人以上の企業では62.4%と過半数だったが、1〜50人未満の企業では24.4%と、4分の1未満の企業しかテレワークを実施していない結果となった。

企業規模が小さくなるごとにテレワーク実施率は低まった?(出所:VSN・法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授「コロナ禍における働き方に関する意識調査」)

 では、今回一気に広がったテレワークをエンジニアはどう感じているのだろうか。「今後もテレワークを継続したいですか?」と聞いたところ、週1日以上テレワークを実施しているエンジニアが「はい」と回答した割合は75.4%。

 内訳を見ると、週のテレワーク実施日数が増えるごとに「はい」と回答した割合がおおむね高まっている。しかし、「週4日」と「週5日以上」のみ例外で、テレワーク日数の多い週5日以上の方が、「はい」と答えた割合が低かった。コミュニケーションなどの必要性から、フルリモートではなく週に1日程度はオフィスで仕事したいと考えている層が一定数いるようだ。

フルリモートではなく、週1日くらいは出社したい?(出所:VSN・法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授「コロナ禍における働き方に関する意識調査」)

 テレワークを週1日未満しか実施していないエンジニアでは今後もテレワークを継続したいと回答した割合が20.4%と、テレワークの実施有無がエンジニアの「テレワーク観」に大きく影響しているようだ。

 調査は7月21〜23日、全国の20代〜60代男女正社員エンジニア1000人を対象に実施。法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授と共同で、インターネットにて行った。

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