国内の暗号資産(仮想通貨)取引所のトップシェアを持つbitFlyerが8月21日に発表した資料によると、暗号資産取引を行う年齢層の若年化が進んでいる。従来は、30〜40代男性による取引が多くを占めていたが、この7月の年齢比率は20代が34%を占めた。
7月1日から31日にかけて、bitFlyerで取引を行ったユーザーの年齢層の変化。1年前に比べて若年化が進んでいる(bitFlyer資料より)
また、投資経験のないユーザーは25%に達しており、比率は1年前の約1.5倍に増加した。bitFlyerでは暗号資産取引を「100円から始められる」とアピールしており、少額からの投資に魅力を感じるユーザーが増加している模様だ。
コロナショックのあった3月、暗号資産の代表格であるビットコインの価格は一時50万円台まで下落したが、その後急回復。8月に入ってからは120万円台で推移している。
ビットコイン価格とbitFlyerのビットコイン取引金額の推移。取引金額はBTC現物取引とレバレッジ取引であるBTC FXの合計(bitFlyer開示資料より)
また同社が第三者機関に委託して行った調査によると、仮想通貨サービスの利用率などでbitFlyerは2年連続で国内ナンバーワンの取引所となった。「家族や友人に勧めたい暗号資産サービス」でも新たにナンバーワンとなった。この調査は暗号資産取引サービス利用者1000人を対象に、6月18日から29日かけてインターネットで行われた。調査機関はインテージ(東京都千代田区)。
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