その立役者となっているのが、ミートレス食品である。Impossible Foods(インポシブル・フーズ)やBeyond Meat(ビヨンド・ミート)といったメーカーがそのトレンドを牽引している。植物性プロテインを使用したミートレス食品をブランド化し、ベジタリアンではない一般消費者の間で知名度を上げたのが、これらの企業だ。
名だたるセレブが投資していることでも知られるインポシブル・フーズ社は、20年3月に5億ドルの追加資金調達を得て、さらに8月に2億ドルの資金を獲得することに成功し勢いに乗っている。
リアルな肉にこだわったインポシブル・フーズ社のミートレスパテは、ファストフード大手のバーガーキングに採用されたことでも話題になった。最近では、新型コロナウイルスの影響で食肉の流通が不安定になっているのを逆手に、自社サイトで直販を始めるなど戦略的だ。
また、競合のビヨンド・ミート社は、一般消費者向けのミートレス食品をいち早く展開し、19年に米株式市場ナスダックに上場した。さらに、サブウェイ、ダンキン(19年にダンキンドーナッツより企業名を変更)、TGI Fridaysとパートナーを結んでいるほか、アトランタにあるKFCの1店舗で行った「Beyond Fried Chicken」のテスト販売は、開始後わずか5時間で完売したことで話題になった。
インポシブル・フーズ社やビヨンド・ミート社の成功は、間違いなく大手企業を触発している。そのため、植物性プロテインのマーケットシェアを狙った大手企業やベンチャー企業が販売に乗り出している。
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