日経平均は8月28日、午後2時過ぎに安倍首相が辞任意向との報道を受け、一時、前日の終値より600円超の下落となった。その後、値は戻したものの、前日から326円(1.41%)下げた2万2882円で終えた。
日興アセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト神山直樹氏は、次のようにコメントした。「第1次安倍内閣での安倍氏辞任の発表では、株価は外部環境につられその後しばらく上昇しておりインパクトはなかった。今回は当時に比べ安倍氏の重要性は高いと思われるものの、実際にはコロナショック後の対応で個性を発揮することは難しく、支持率低下もあって、市場心理が落ち着けば経済や市場への影響は限定的」
- アフターコロナは「バブル一直線」? 上昇止まらない株価
足元の景気動向は、コロナ前と同じレベルまで回復しているとはとても言い難いなか、日経平均株価の反転攻勢が止まらない。6月3日の日経平均株価は2万2613円と、コロナ前の水準まで回復した。その背景には、コロナ禍中の緊急的な金融政策の存在が大きいと考えられる。
- 市場関係者も想定外 株価上昇はどこまで続く?
日経平均株価の上昇が止まらない。これは市場関係者の間でも想定外だった。「日経平均株価は非常に強い。5月中旬以降、世界の株式は非常に力強く上昇している。日経平均も2万円は超えないだろうと考えていた市場参加者は多かった。その中で、ここまで上昇してきた」
- 政府の”景気後退宣言”から考える、コロナとバブル崩壊の意外な共通点
日経平均株価は2万2000円台で拮抗している。そんな中、政府は7月、「景気の動向について、実は2018年10月から景気後退に入っていた」という趣旨の認定を行う。しかし、景気後退が観測されているにもかかわらず、株価がしばらく堅調に推移することは歴史上、それほど珍しくない。
- 金価格はバブルに突入? 価格の”ねじれ”史上最大に
金相場が史上初めて1グラム=7000円の節目を突破した。ここ10年の間、3500円から5000円のレンジでさまよっていた金相場は、コロナ禍による経済不安の高まりを背景に「有望な資金の逃避先」として人気が急上昇。金相場はわずか半年程度で一時7500円近辺にまで急騰した。
- 長期的に円高の可能性はあるか
米ドル(対円)は短期的に大きな変化はないと想定している。弊社の2021年6月予想は1米ドル=108.50円(以下、1米ドルを省略)である。15年11月以降のトランプラリーでいったん100円程度から118円程度まで米ドル高となり、その後はおおむね105〜115円の範囲内で推移している。もちろん為替を予想することは難しいが、現時点では、今後もこの範囲を大きく逸脱すると考える理由が見当たらない。
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