「飲食店の100万円」は「5000人分の売り上げ」と同じ コロナ禍で補助金アレルギーを克服すべき理由活用したい制度とは(4/4 ページ)

» 2020年08月31日 05時00分 公開
[中野 裕哲ITmedia]
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補助金アレルギーをなくそう

 こうした補助金は、常に最新の情報を各行政のWebサイトやニュースなどから情報を積極的に取り入れてアップデートしていかないと、そもそも申請のスタート地点にも立てません。

 そして、もう1つ補助金の申請に二の足を踏んでしまう原因が、申請書類の多さです。受給するまでに、申請書をはじめ、数多くの書類をそろえなければいけません。募集要項に記載されている必要な書類一覧を読んで、「なんだか面倒そう」ということで申請を思いとどまる経営者も多いでしょう。

 さらに、補助金は確実に受給できるわけではありません。補助金を受給するには、まずは事業計画書などを提出して合格する必要があります。補助金申請のための書類作成に取り掛かるのに、なかなか手が回らずに、応募期間を過ぎてしまったというケースも多々あります。

 このように面倒そうなイメージがある補助金ですが、実際に受給できればその効果は非常に大きいものとなります。実際に補助金を受給できた経営者からすれば、補助金の効果を大きく実感している人も多いでしょう。チャレンジするリスクを減らして、経営上の新たな挑戦をし続けるという姿勢にもつながります。

 とはいえ、補助金の申請は時間も手間もかかりますし、必ず審査に通るわけでもありません。「補助金はチャレンジしたいけど自分では難しそう」と感じたら、専門家に頼るのも一案です。とにかく、補助金に対してネガティブなイメージを持っている経営者、特に事業規模がそれほど大きくない(年商にして1億円以下)の小規模な事業者ほど、積極的に補助金を活用していくことをお勧めします。

著者プロフィール

中野 裕哲

税理士、特定社会保険労務士、行政書士、ファイナンシャルプランナー(CFP〈R〉)、一級ファイナンシャルプランニング技能士、起業コンサルタント〈R〉。V-Spiritsグループ代表(税理士法人・社会保険労務士法人・行政書士法人V-Spirits/V-Spirits経営戦略研究所株式会社)。経営者の支援をライフワークとし、経営全体を窓口ひとつでまるごと支援する。年間約300件の経営相談を無料で受け、多くの経営者を伴走支援している。日本最大級の起業・経営支援のポータルサイト経済産業省後援DREAM GATEにて9年連続相談件数日本一。最優秀賞他8部門で受賞。V-Spiritsグループには、日本政策金融公庫元支店長、元金融機関融資課長、元国の補助金審査員、助成金に精通した社会保険労務士など、各ジャンルで経験豊富な専門家も在籍しており、総合的な経営支援を行っている。最新刊『給付金・協力金・融資・助成金・補助金・納税猶予・支払猶予 「新型コロナ資金繰り対策」がすべてわかる本』を7月18日に発売。



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