マーケティング・シンカ論

コロナ禍で必須のマーケツール、増加したジャンルは? 2020年カオスマップが公開(2/3 ページ)

» 2020年09月15日 11時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

データの加工、分析。そしてABM関連が増加

 数が大きく増加したのは、下記の領域のテクノロジーだった。

  • データ整形やクレンジングを行う「ETL」:56%増
  • B2Bで外部からデータを購入する「企業データ」:57%増
  • 「チャットボット/チャットシステム」:47%増
  • データを可視化、分析する「BI/ダッシュボード」:39%増
  • Webサイトを分析する「アクセス解析」:39%増
  • 「オンライン商談」:25%増

 B2B企業がデータマーケティングに取り組むことが増えてきており、外部から企業情報などのデータを購入することが増えてきたと田島氏。「ABM(アカウントベースドマーケティング)をプラットフォームとして行えるテクノロジーは限られているが、来年は増えてくるだろう」

 またアクセス解析領域では、グーグルの「Google Analytics」とアドビの「Adobe Analytics」が大きなシェアを持つが、「汎用的なツールではなく、ニッチな機能を持つツールが増えてきている」(田島氏)。

データ管理領域の動向

成熟してきたMA

 一方で、増加が一段落し成熟が進んできた分野もある。顧客管理や分析、メール配信などを自動化するマーケティングオートメーション(MA)分野は、10%の減少となった。「5年前はバズワードだったが、減ってきていて、成長市場から成熟市場へ変わってきている」(田島氏)

 また、自社以外の企業が集めたユーザーデータを使った「3rd Party DMP」は、個人情報の取り扱いに関する懸念などから数が減った。一方で、「プライバシー」関連のテクノロジーは20%増加している。「GDPRやカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)、改正個人情報保護があり、個人情報の取り扱いに関心が増えている」(田島氏)

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