アップルは日本時間14日早朝、iPhone 12シリーズ4機種を発表した。5G通信に対応し、高速な通信が可能。有機EL(OLED)ディスプレイを採用し、狭額縁とすることで本体サイズを保ちながらディスプレイサイズを拡大した。また、スマートフォン向けで初となる5ナノプロセスルールで製造された「A14 Bionic」チップを搭載した。ティム・クックCEOは「10年ごとに技術は新時代を迎える。今日iPhoneの新時代が始まる」と語った。
ティム・クックCEO。iPhone 12の発表は録画映像で発表が行われた(イベント映像より)
背面に非接触充電器などをマグネットで装着できる「MagSafe」機能を新たに搭載。表面のガラスは耐落下性能が4倍に向上した「セラミックシールド」をうたう。また各機種ともにボディカラーとして新色のブルー、Pro2機種ではゴールドも用意した。5Gの対応周波数はサブシックスのほか、米国においてはミリ波にも対応する。
今回のラインアップする4機種の概要は次の通り。
- iPhone 12 画面サイズ6.1インチ 8万5800円(税抜)から 10月23日発売
- iPhone 12 mini 画面サイズ5.4インチ 7万4800円(税抜)から 11月13日発売
- iPhone 12 Pro 画面サイズ6.1インチ 10万6800円(税抜)から 10月23日発売
- iPhone 12 Pro Max 画面サイズ6.7インチ 11万7800円(税抜)から 11月13日発売
iPhone 12は、前機種から11%薄く、15%小さく、16%軽くなった。iPhone 12 miniは、iPhone 8やiPhone SEよりも小さく軽くなり、アップルは「世界で最も小さく、薄く、軽い5Gスマートフォン」としている。
また今回初めてイヤホンと電源アダプタを同梱(どうこん)しない。接続ケーブルは、高速充電に対応したUSB-C-Lightningを同梱する。パッケージを70%に小さくすることで出荷回数を削減でき、これらの取り組みにより、年間200万トンの炭素排出量が削減できるとしている。
サイズが小さくなり画面サイズは拡大したiPhone 12とiPhone 12 mini(アップルWebより)
背面に3つのカメラと、奥行きを検知するLiDARスキャナを備えるiPhone 12 Pro2機種
マグネットを使い、非接触充電器やアクセサリー、カバーなどを背面に接続できるMagSafe機能を新たに搭載した(アップルWebより)
5G対応の新iPhoneはいつ? iPad AirとApple Watchが発表
日本時間16日早朝に行われたアップルの新製品発表イベントでは、期待された新型iPhoneの発表はなかった。例年、iPhoneは9月に発表され同月発売となっていたが、アップルは次のiPhoneの発売が遅れることを予告していた。業界では、5Gに対応し10月上旬に発売されるとの見方が強い。
幻想の5G 技術面から見る課題と可能性
夢のように語られる5G。課題としていわれるのは、エリア展開の遅さと料金面についてが多い。しかし、5Gを技術面から見た場合はどうか。「4Gと何が違うのか。本当の意味で違うのは、ミリ波帯域が併用になってきたとき。現状、3Gから4Gになったときのような感動は、あまり得られないだろう」と、無線通信技術の専門家、ピコセラの古川浩社長は話す。
AppleとIntelが別れる、語られない理由
Appleは、なぜ脱Intelを進めると発表したのか。いろいろな分析が出ているが、ここではAppleが語らなかったある事実を取りあげる。知っている人はみな知っているが、日本語圏のメディアではあまり語られない事実だ。Intelは、もはや世界一の半導体製造技術を持つ企業とは呼べなくなっているのである。
知られざる世界最重要企業 Appleチップを生産するTSMC
AppleがIntelチップの採用をやめる。背後には、Intelがもはや世界一の半導体製造技術を持つ会社ではなくなり、最新の半導体製造技術はTSMCが持っているという事実があった。そのTSMCは、今や世界で最も重要な企業の1社なのである。
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