電通と量子コンピュータ企業が提携――テレビ広告枠のマッチング、超高速で3億円資金調達も(2/2 ページ)

» 2020年11月02日 16時40分 公開
[服部良祐ITmedia]
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電通の顧客企業の課題解決も

 また、今後は電通の広告枠のマッチングにとどまらず、同社の顧客企業の抱える問題解決への量子コンピュータの活用も視野に入れている。

photo エー・スター・クォンタムの第三者割当増資の引受先一覧(公式リリースから引用)

 船橋社長によると、量子コンピュータには大きく分けて「ゲート方式」と「アニーリング方式」の2種類の概念がある。一般的には量子コンピュータというとゲート方式のみを指す場合も少なくなく、本格的な実用化に向けて多くの大企業がしのぎを削っている。

 一方で、アニーリング方式の量子コンピュータの名を冠する物としては、カナダの企業による「D-Wave」が既に商用で登場している。AQ社は量子コンピュータのソフトウェア開発を専門にしており、今回のソフトも主にこちらのアニーリング方式のハードに対応している。ただ今後は「ゲート式のハードにも適応できるようにする」(船橋社長)としている。

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