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» 2021年01月02日 08時00分 公開

すでに170社以上が出品:「売らなくてもいい」「体験の場を提供」 4カ月で560万の“接点”を生んだ店「b8ta」はリテールの価値を変えるか (1/4)

2020年8月に日本進出した体験型店舗「b8ta(ベータ)」。オープンから4カ月間、2店舗で累計約560万の“商品と客の接点”が生まれた。販売ではなく、新しい発見や体験を提供する店づくりとは? 企業にとっては他では得られない“客の声”が集まる利点もある。

[加納由希絵,ITmedia]

 「モノを買う」ための形態やツールが多様化して久しい。特に、電子商取引(EC)はますます利便性を高め、多くの人にとって生活の一部となっている。

 経済産業省が2020年7月に発表した調査結果によると、国内の物販系EC市場規模は、19年に10兆円を突破。ECの割合を示すEC化率は6.76%となり、毎年右肩上がりに伸びている。20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出を控える人が増えたことから、さらなる市場規模の拡大が見込まれる。

 そういった社会変化を踏まえ、モノを売ることを目的としてきた小売店にも変化が起きている。20年8月に日本進出した店舗「b8ta(ベータ)」は、その変化を象徴する存在だ。製品を消費者に“体験”してもらうことを目的としており、店内には最新のガジェットやコスメ、日用品などが並ぶ。

 b8taのコンセプトは新しい店舗の形として広がっていくのか。東京・有楽町の店舗を訪れ、オープン以降の実績や21年の展望について聞いた。

20年8月にオープンした「b8ta」の店舗。販売を目的としない店づくりとは?

米国発、年間300万人が来店するブランドに

 b8taは15年に米サンフランシスコで生まれた。エンジニアだった創業者が、家電量販店で箱に入ったまま隅の方に置かれている自社製品を見たことがきっかけだったという。「実績がない新規事業やスタートアップでも、製品を実際に見て、体験してもらう場があれば」と、パロアルト市に1号店を出店した。

 現在は米国に23店舗、ドバイに1店舗を展開。これまでに1000以上のブランドが出店し、年間300万人以上が来店するまでに成長した。そして、3拠点目として日本に出店。8月1日、有楽町と新宿の2店舗をオープンした。

 b8taの店舗では、企業が製品を置くための「区画」を契約して出店する。契約期間は6カ月からで、料金は月30万円。区画は各店舗で約100を用意しており、半個室となっているエクスペリエンスルームやイベントスペースを契約してプロモーションを展開することもできる。11月末までに2店舗で170社以上が出店した。

東京・有楽町の「b8ta」の店舗
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