人手不足への対応、多様な決済手段への対応、顧客の利便性向上(レジ待ちのイライラ減少など)を目的として、「無人」や「省人」要素を打ち出したお店が増えている。先進的な実験店などを取材し、導入の狙いを探る。
大手コンビニが相次ぎ実証実験に乗り出すなど、小売店の無人化・省人化に向けた取り組みが加速しつつある。人手不足を課題に挙げる店舗が多い中、テクノロジーが接客や販売の業務を下支えする時代が目前に迫っている。
そんな中、約1年前の2018年9月に、路面店としては日本初の無人コンビニとしてオープンしたのが「ロボットマート」(東京都中央区日本橋)だ。店内には、セルフで完結できる決済システムや接客ロボットが設置されており、実験店舗という位置付けで運営されている。
ロボットマートが生まれたきっかけと狙い、そして同店が目指すものとは何だろうか。運営企業のロボットセキュリティポリス(東京都港区)に聞いた。
東京・日本橋のビジネス街の一角に「ロボットマート日本橋店」はある。さほど広くない店内には、飲料やお菓子、日用品の商品棚と、無人レジが設置されている。そして、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」などのロボットも待機。人はいない。
現在の商品数は200〜250種類で、ペットボトル飲料や缶飲料、袋菓子、インスタント食品が中心。価格は100円、150円、200円(税込)に設定されている商品が多く、他のコンビニよりも全体的に安い。
購入するときは、セルフレジの上に商品を置く。すると、レジの横に設置されたカメラで商品を画像認識し、モニターに合計金額を表示。客はそれを確認してキャッシュレスで支払う。決済手段は、スマートフォン決済サービス「PayPay」と、仮想通貨で支払う専用アプリ「ロボットマートチャレット」に対応している。
客を迎えるペッパーは「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」などと話すほか、支払い方法や商品情報の案内なども行っていた。接客ロボットに加えて、展示用のロボットも置かれており、ロボットに囲まれた空間になっている。
この“ロボットコンビニ”はなぜ生まれたのだろうか。
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