夏だけじゃない! アフターコロナに向けた沖縄観光の秘策は”サウナ” リゾートホテルが冬の集客に力を入れるワケコロナ前の観光客数はハワイ越え(1/4 ページ)

» 2021年01月21日 05時00分 公開
[長濱良起ITmedia]

 青い海、白い砂浜、赤いハイビスカス、オレンジ色のサンセット。観光立県・沖縄の典型的なイメージ戦略はこれまで常に「夏の沖縄」と結びつけられてきた。沖縄の観光PRのポスターは、ほとんどのケースで透明度の高さを誇る海の写真を採用している。

沖縄の典型的なイメージは「青い海に白い砂浜」(写真提供:ゲッティイメージズ)

 そんな“常夏の島沖縄”に冬季限定のサウナ施設が誕生した。沖縄本島北部・名護市のリゾートホテル・カヌチャリゾートを運営するカヌチャベイリゾート(沖縄県名護市)と、Web制作や広告プロモーション、イベント企画などを行うエイド・ディーシーシー(大阪市)が展開する体験型サウナヴィレッジ「Δ℃℃ ZONE(アッチッチゾーン)」だ。料金は1人6000円(税別)〜。テントサウナ1台を最大6人で利用できる。新型コロナウイル感染拡大により変動する可能性もあるが、期間は2月7日まで。毎週土曜日に開催している。

(出所:プレスリリース)

 なぜ沖縄でサウナなのか。両社は、利用者が見込めずに遊休化する冬季の「冷水プール」を逆手に取った。プールを取り囲むようにテントサウナを9基配置し、水着のまま高温のサウナで汗を流す。そのあと目の前の冷水プールにそのまま入ることで、サウナの醍醐味ともいえる水風呂効果と、開放的なリゾートホテルのプールの雰囲気を一気に味わえる点を訴求する。

 エイド・ディーシーシーのプロデューサー・佐々木駿さんは「地方創生の文脈も含めて、今ある資源をどう生かせるかと考えました」とし「サウナを目的に、1日でも長く滞在してもらいたいです」と、コロナ時代でのワーケーション需要とも関連付ける。野外イベントで、なおかつテントは個人やグループで完全貸切という点も、3密防止に沿っていると強調する。

プールサイドを利用したテントサウナ(筆者撮影)
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