部下たちの「自律性」を高めるために、裁量権を与える権限もマネジャーに与えられています。
自律性とは「自分の行動や考え方を自己決定できる」感覚のこと。部下の自律性を高めるには、上司は会社のビジョンをきちんと理解し、そのビジョンを達成するための短期目標を明確にし、部下たちが仕事を進めるうえで有効な情報の提供やアドバイスをしなくてはなりません。
リモート勤務が拡大した当初、「言われたことだけやる奴はいらない。自立しなきゃダメだ」という声があちこちから聞かれましたが、求められるのは自立ではなく「自律」です。
自律を「自立」とはき違えると、上司は部下に自立を求めるあまり、部下を突き放してしまいがち。はたまた「さぼってないかな?」などと、監視を強めることになりかねません。
実際、20代の約2人に1人、30代以上の約3人に1人が「テレワーク時、サボっていると思われるストレス」を実感。また、「テレワーク時、チームメンバーや上司・部下などに対してサボっているのでは、と思ってしまう」と回答する傾向は年代が高いほど高く、20代では27%だったのに対し、50代以上になると54.5%とほぼ倍です(ヌーラボ「テレワークと“サボり”の関係性に関するアンケート調査」)。
同様の傾向は、その他のインターネット調査でも認められています。
「リモートワークをしていて不安があるか?」という問いに、77.3%が「不安がある」と回答。不安の内容のトップは「自分の仕事の質や生産性」で、2位は「部署、チーム、組織として、提供価値の質が落ちているのではないか」、3位は「自分がサボっていると周りに思われている」「重要な情報を知ることができていない」と続きました(カオナビHRテクノロジー総研「リモートワーク実態フォロー調査」)。
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