2500人が販売待ち! なぜ1個500円の高級トイレットペーパーが売れるのか製造が追いつかない(5/6 ページ)

» 2021年01月30日 07時51分 公開
[小林香織ITmedia]

バラエティとの相性の良さが吉と出た

 ギフト仕様に変更した当初は自社通販のみで販売していたが、徐々に販売経路が増え、都内の雑貨店やデパートでも扱われるように。とはいえ、当時はまだ同社の主流アイテムになるほどの勢いはなく、並行して製造する低価格帯の家庭用トイレットペーパーのほうが売れ行きがよかったという。

 人気が一気に加速したのは、11年に放送されたバラエティ番組『アメトーーク!』の影響だった。

 「番組側からオファーがあり、『トイレの神様芸人』のテーマで、とある芸人さんのお気に入りアイテムとしてご紹介いただきました。これにより注目度がグッと上がったと同時に、芸能関係の方が個人的に注文してくれるようになりました」(森澤氏)

 19年には、バラエティ番組『さんまのまんま』内で、ムロツヨシ氏が明石家さんま氏にうさぎをプレゼントしたところ、同社のWebサイトのサーバがダウンするほどの反響があった。うさぎが完売するようになったのは、このころからだという。

チャンネル登録者数885万人のユーチューバー・HIKAKIN(ヒカキン)氏も自身のチャンネルで「羽美翔」を紹介

 その後もテレビ局からのオファーは絶えず、嵐のメンバーやマツコ・デラックス氏など影響力のある多数の著名人に紹介された。笑いをとりやすいという特性から、多くのバラエティ番組に好まれたようだ。

 「当社には専任の広報担当がおらず、マスコミ向けのPRも定期的に出すプレスリリースぐらいなのですが、ギフトに方向転換した2006年からこれまでの間に、500以上ものメディアに取り上げていただきました。そのおかげで、21カ月連続で製造が追いつかないほどの売れ行きになっています」(森澤氏)

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