“スペルミス”を強調してビール発売 サッポロとファミマの騒動とは何だったのか発売中止の予定だった(2/3 ページ)

» 2021年02月02日 12時11分 公開
[昆清徳ITmedia]

社長が消費者庁を訪問

 今回のケースについては、食品ロス削減に取り組む消費者庁も注目していた。

 1月21日、サッポロビールの高島英也社長が消費者庁を訪問し、井上信治消費者担当大臣に面会。ビールを発売することになった経緯を報告した。通常は社員が行うことだが、消費者庁側から大臣に直接会うよう提案があったという。

誤表記の箇所

 今回のようなケースについて、消費者はどう考えているのだろうか。その一端が伺える調査がある。

 日本トレンドリサーチは1月19日、「商品パッケージの誤表記に関するアンケート」の結果を発表している。調査期間は1月17〜18日で、集計対象人数は2200人だ。同調査では、今回のスペルミスビールのことにも言及している。

誤表記があったとして、回収・廃棄する場合「もったいないと思うか」(出典:日本トレンドリサーチ「商品パッケージの誤表記に関するアンケート」

 「食品または飲料のパッケージの商品名に“誤った表記”があったとして、その商品を製造会社が回収・廃棄する場合、『もったいない』と思うか」と尋ねると、「思う」(86.0%)が「思わない」(14.0%)を大幅に上回った。

誤表記があったとして、購入するかどうか(出典:日本トレンドリサーチ「商品パッケージの誤表記に関するアンケート」

 また、「購入するつもりの食品・飲料のパッケージに商品名が誤表記されている場合その商品を購入しますか?(誤表記以外の品質や安全性には問題はないものとします)」と質問すると、「安くなっているなど、他の付加価値があれば購入する」(54.8%)という回答が最も多く、「購入する」(36.1%)、「購入しない」(9.1%)と続いた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.