2021年のPR事例ランキング 注目のクリエイティブは?(2/2 ページ)

» 2021年03月03日 20時15分 公開
[大原絵理香ITmedia]
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屋外で必ず目にする「OOH」

 PRの世界にも、他の業界や職種同様に専門用語があり、初めてその単語を聞いたときには全く意味がわからなかったものの一つに「OOH」があります。これは、「OUT OF HOME」の略で、いわゆる屋外広告や、駅の中などで目にする交通広告のこと。OOHは、ここ数年、日本はもちろんのこと、世界的なトレンドとして注目されており、その収益額も大きく成長を見せていました。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、外出の制限や自粛などが余儀なくされ、一気にその存在意義が薄れてしまいました。街からはOOHが消え、白地になったり、「広告募集中」という言葉が並んでいたりします。

 その中で、先ほどの「Heineken」のように、空白を活用している事例が生まれてきています。例えばスシローは、人通りの減った渋谷で、回転寿司レーンを模したディスプレイに映像を流すという“渋谷ジャック”をしました。


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 他にも、広島出身者への帰省支援を逆手にとり、「みなさんの帰る場所は、絶対、無くなりゃあせん。じゃけぇもうひと踏ん張り、一緒に頑張ろうや。また会えるのを、待っとるけぇ」とコロナ禍ならではの言葉を描いた企画も注目を集めました。

 このように、OOHでも、ビフォーコロナでは考えられなかったような、ニューノーマル時代の新たな活用方法が生まれ、少しずつではありますが街に活気を戻してくれるようになるかもしれません。

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