銀座は高級感あるファッション、飲食で日本のトレンドを牽引(けんいん)してきた。しかし、緊急事態の1カ月ほど前まで、昼の中央通りを歩いているのはインバウンドの来街者ばかりで、日本人をあまり見かけないほどであった。
インバウンド客がほぼ100%失われ、しかも緊急事態によって日本人の来街者も激減。銀座の多くの店舗は、極めて厳しい状況に置かれている。
ギンザ シックスは、伝統ある「銀座松坂屋」の跡地をJ.フロントリテイリングなど4社が再開発して、17年4月にオープン。地下2階から6階と13階のレストラン街による9層からなる、銀座最大級の商業施設だ。屋上には庭園があり、7〜12階はオフィス。地下3階は観世能楽堂。
外観デザインは、ひさしとのれんをイメージ。コンセプトは、五感を超越した“第六感”的な、世界でここにしかない特別な場と仕掛けの創発を目指している。
さて、「ギンザ シックスのテナントが大量閉店」と騒がれたのは、21年1月。しかし、同店のPR担当は「ギンザ シックスにおけるインバウンドの売り上げ比率は3割ほどで、そんなには高くない。メインは20〜40代の富裕層」と説明。「オープンから4年が経過し、予定通り新たなチャレンジをするために行う大きなリニューアル」だとしている。
2月から半年くらいかけて、ゆっくりと40店超を入れ替えていく。
特に3階には、ファッションの旗艦店が並ぶ。3月にシューズ「UNITED NUDE(ユナイテッド ヌード)」、レディース「Patou(パトゥ)」など5店が、3階に新規オープンした。
他の階でも、食品、化粧品、除菌グッズの店(7月までの期間限定)など計21店がリニューアル5店を含めて登場している。コロナ後の捲土重来(けんどちょうらい)を期して、今後どんなテナントを誘致するのか。お手並み拝見といったところだ(3月21日時点)。
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