数寄屋橋の東急プラザ銀座も、閉店ラッシュだ。6階の店舗が全部なくなってしまい、丸ごとリニューアル中である(3月20日時点)。
東急プラザ銀座は16年3月にオープン。伝統工芸の江戸切子をモチーフとしたデザインで、伝統と革新が融合した銀座の今を表現している。地下2階から11階まで13層の商業施設だ。屋上にはパブリックスペース「キリコテラス」がある。
インバウンドを非常に重視したリーシングが特徴で、韓国ロッテの免税店(一部を除き休業中)が8、9階の2フロアを占めている。10、11階のレストラン街も、モダンギリシャの「アポロ」のようなオリンピックを意識した尖がった店もあるが、大半が和食で、インバウンド需要を想定している。
オープン当時、6、7階には「FIND JAPAN MARKET」と称した、世界に誇る日本の“本物”に出合えるゾーンが設置されていた。今治タオル専門店「伊織」、ジャパンメイドの上質なテーブル&キッチンツール「クープ スタンド」など、なかなか個性的なショップが並んでいた。6階には「キリコラウンジ」なるイベントスペースも設けられた。
ところが、この6、7階にあった店舗が一斉に退店。日本をテーマにした逸品を集めた通販サイトのリアル店舗「藤巻百貨店」のように別の階(地下1階)に移転した店もあるが、約20店が21年1月頃までに閉店した。残ったのは、7階の老舗通販「ライトアップ/ゼクウ」の旗艦店のみである。
また、7階にある他のスペースには、東急ハンズの新業態「ハンズエキスポ」が入居していたが、20年1月に閉店。代わって、ニュースサイトのNewsPicksが、新タイプのスクール、カフェ、ショップの複合店を20年7月にオープンした。NewSchoolはプロジェクト型スクールのリアルなキャンパス。NewCafeとNewStoreは一般客が利用できる。NewStoreは東急ハンズと共同で運営しており、新しいモノの売り方とコミュニケーションを考える実験店だ。東急ハンズは別の形で、復帰したともいえるだろう。
同店はインバウンドに傾倒した商業施設だったが、懸命に修正を図っているようだ。
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