カルチャー情報を提供する米メディアの『セントラルトラック』は、なぜレコードが復活しているのかについて、レコードを製造しているメーカーに取材を行って分析を試みている。同サイトの取材に応じたのは、北米レコード製造業協会を立ち上げ、全米最大規模のレコード工場「ハンド・ドゥロン・プレシング」(テキサス州)を経営するダスティン・ブロッカーCEOで、バンドマンでもある人物だ。
実はこの会社、コロナ禍で打撃を受けていて、20年3月にはレコードの受注がゼロになったという。ロックダウン(都市封鎖)などで消費が冷え込むと見て、ビジネスの動きをスローダウンさせていたのだ。
多くの音楽会社やミュージシャンは、ツアーなどがしばらくできないことを察して腹をくくった。そんな中、同社は新たな収入源を得るために、これまでも地味にではあるが売れているレコードを作ることにしたという。
7月には注文が増え始め、10月ごろには大忙しに。以降、どんどん忙しくなるばかりだという。コロナ禍はレコード業界にとってプラスに働いていて、CEOいわく「もうクレイジーなローラーコースターのような状況だよ。レコードがすべての予想を裏切っているって感じだね」
ブロッカーCEOは、アナログのレコードは「心に訴えるものがある」とし、だからこそ人気が高まっていると語る。さらにレコード会社側も「レコードは特別な経験を提供するもの」だと答えている。
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