高性能で簡単に使えるものを安く売ることで普及させ、これに伴ってクチコミが拡散すればさらに広がる。こう分析した青山氏が「ATOM Cam」の開発でこだわったのが、コストパフォーマンスの高さであった。
コストパフォーマンスの高いものをつくるために、高い販売実績がある既存品の活用を考えた。そうした製品であれば初期不良は対策済みで、改修やアフターケアにコストがかからない。本音は、イチからオリジナルの商品をつくることにあったが、それはいったん脇に置くことにした。
パートナーとなるハードウェア製造元との相性の良さも踏まえながら見つけたのが、中国企業が製造するネットワークカメラであった。この会社が製造するネットワークカメラは、中国はもちろんのこと米国でも販売。米国ではWyze Labs社から「Wyze cam」として販売されており、2年間で600万台販売している。
カメラ本体には手を加えず、後から機能を追加しやすいようファームウェア(ハードウェアを制御するためのソフト)をつくり変えて日本市場で販売する。青山氏の当初プランはこのようなものだった。
21年1月、同社は日本で受け入れられるかどうかの検証とパートナー企業に日本市場で売れることを証明するため、クラウドファンディングにチャレンジする。目標金額は1000万円。44日間実施し、36日目で目標を達成した。
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