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» 2021年06月03日 07時00分 公開

リーガルテック導入、部門をまたぐ調整は? グローバル企業の法務に聞く事例「勝機はスモールスタートにあり」(1/5 ページ)

2019年10月の持株会社体制への移行や、昨今の新型コロナウイルスの流行は、スケールの大きなグローバル企業・日揮グループのビジネスにどのような影響をもたらしたのでしょうか。法務・コンプライアンス部門に所属する5人の担当者に、法務部門の働き方やテクノロジーの活用状況を聞きました。

[BUSINESS LAWYERS]

本記事は、BUSINESS LAWYERS「グローバル企業における法務業務とリーガルテック導入事例 勝機はスモールスタートにあり - 日揮グループ」(文:周藤瞳美、取材・編集:BUSINESS LAWYERS 編集部/2021年3月4日掲載)を、ITmedia ビジネスオンライン編集部で一部編集の上、転載したものです。

 国内外でオイル・ガス分野や発電等のインフラ分野など、幅広い事業領域を対象にプラント・施設を建設してきたグローバル企業、日揮グループ。

 2019年10月の持株会社体制への移行や、昨今の新型コロナウイルスの流行は、スケールの大きな同社のビジネスにどのような影響をもたらしたのでしょうか。日揮グループの法務・コンプライアンス部門に所属する5人の担当者に、法務部門の働き方やテクノロジーの活用状況を聞きました。

photo (左から)日揮ホールディングス株式会社 中島 真紀氏、飯田 十三氏、舘野 昌一氏

プロフィール

飯田 十三

日揮ホールディングス株式会社 グループガバナンス・法務統括部長 兼日揮グローバル株式会社 契約部長

舘野 昌一

日揮ホールディングス株式会社 グループガバナンス・法務統括部 法務・ガバナンスチーム

伊與部 純

日揮ホールディングス株式会社 グループガバナンス・法務統括部 法務・ガバナンスチーム

中島 真紀

日揮ホールディングス株式会社 グループガバナンス・法務統括部 コンプライアンスチーム

加瀬 拓也

日揮グローバル株式会社 契約部

1.持株会社化で法務業務の効率が向上

――まずは日揮グループの事業概要と、特に注力されている事業分野について教えてください。

飯田氏: 液化天然ガス(LNG)や太陽光・バイオマス発電などのエネルギー関連プラント、医薬品製造設備や病院などのEPC(設計・調達・建設)事業、触媒・ファインケミカル・ファインセラミックスなどの機能材製造事業、および環境関連コンサルティングなどを行っています。今後に向けて、SDGs・サステナビリティを切り口とした課題解決プロジェクトや、新規事業開拓にも全社をあげて取り組んでいます。

舘野氏: 持続可能性が重視され、持続的成長にシフトしていく世界的な流れがあり、SDGsという目標が掲げられているなか、資源を使い捨てるようなサイクルではなく、資源を循環させるビジネスに転換していく必要があります。そこで当社ではサステナビリティ協創部という部署を設立し、現在は廃プラスチックや繊維のリサイクルに関する新規事業など、サーキュラーエコノミーに関わる事業を広く推進しています。

photo 持続可能な社会の実現に向けた日揮グループの取り組み

──2019年10月に持株会社体制へと移行されていますが、現在の法務組織の構成や役割について伺えますか。

飯田氏: 法務機能を備えているのは、日揮ホールディングス、海外EPC事業を手掛ける日揮グローバル、国内EPC事業を手掛ける日揮、日揮触媒化成、そして海外の子会社です。

photo 日揮グループの経営体制図

 持株会社体制への移行にあわせ、旧日揮にあった法務部門が日揮ホールディングスと日揮グローバルに分かれています。前者は現在、主にグループガバナンスやコーポレートとしてのビジネス法務、コンプライアンスを担っており、後者は、海外業務に関わるプロジェクト法務全般を担当しています。

 また日揮の法務機能では現在、国内EPC事業のプロジェクト関連業務を扱っており、海外子会社については、インドネシア、フィリピン、サウジアラビア等にそれぞれ法務機能を備えています。このほか、日揮触媒化成というグループの触媒・ファインケミカルメーカーにも以前から法務を扱う部署があります。

 ホールディングス化後も実際の業務は大きく変わりませんが、区分けがはっきりしたことで事業の詳細が把握しやすくなり、業務効率も上がっているように感じています。

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