日本労働調査組合(東京都足立区)は2021年卒業の新社会人を対象に、勤務意識に関するアンケートを実施した。
入社後に退職を検討したことがあるかを聞いたところ、「ある」と答えた人は50.6%、「ない」は49.4%となった。4月の緊急事態宣言解除後に実施した調査では、「退職を検討したことがある」は44.0%であり、1カ月で6.6ポイント増加したことが分かった。
男女別でみると、「ある」と回答した男性が54.9%、女性は48.4%、「ない」と回答した男性は45.1%、女性が51.6%と男女差は僅差となった。
入社した会社で働き続ける懸念や不安についての質問では、1位が「人間関係」(22.0%)、2位に「給料が安い」(17.0%)、3位「やりがい」(8.2%)と続いた。人間関係や給料関係は退職動機では常に上位の理由であるが、3位に「やりがい」がランクインしてる。これはZ世代と呼称される新社会人の世代らしさ、自己肯定感を重要視していることを感じさせる結果となった。
一方、仮に退職する場合の懸念や不安点の質問では、「転職できるか」が43.6%で1位となった。次いで「収入不安」が19.0%、「人間関係」が8.6%となった。コロナにより厳しさを増していた就職活動の経験が、いまだ続いているコロナ禍での転職活動の難点として考えている人が多いようだ。
入社した会社で働くことのメリットについての質問では、1位が「自身の成長」(18.7%)、2位「給料がいい」(12.4%)、3位「人間関係が良好」(11.5%)となった。デメリットについては、1位が「給料が安い」(13.9%)、2位「長時間労働」(8.6%)、3位「人間関係」(7.5%)がランクインした。
今回の調査は、全国18〜23歳の新社会人(21年卒)で会社員の男女472人を対象にインターネット上で行った。調査日は2021年5月24日〜5月27日。
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