手元のスマホで多くの情報にアクセスでき、YouTube、SNSといったあらゆるツールで手軽に世界へ情報発信ができる。社会の変化に伴い、人生の選択肢は多様になった。さらにコロナ禍で社会の変化は加速している。
そんななかで自分の中にブレない芯を立て、それを「やりきる」にはどうすべきか。ホリエモンこと堀江貴文氏が自身の経験から経営者に必要な「やりきる力」を語る。
時間・お金の使い方、人間関係など日常生活に関わる事柄から、退路を断つ、のめり込む、頭を使う、熱中するといったビジネスマインドまで。自身が起こした宇宙事業や、過去の失敗エピソードを交えて経営者としてのメッセージを贈った近刊『やりきる力』(学研プラス)から堀江氏が考える「経営者に必要な能力」について語ってもらった。
ここまで、数をこなせ、失敗しろと述べてきたが、思考停止のままチャレンジの数を稼げばよいと言っているわけではない。そんなものは、「やりきる力」でも何でもない。
何も考えず、思考停止のまま失敗を繰り返しても、得られるものは何もない。まず行動し、上手くいかなかったらその原因についての仮説を立て、問題を克服していく――。この繰り返しがあってこそ、数をこなしていく本当の意味がある。“なんとなく”行動しても、求める結果なんか手に入らない。
失敗したら、なぜ失敗したのかをとことん考えろ。思考停止に陥るな。ふらふらになるまで頭を使って、考えて、考え抜け! どんな難問でも、考え抜いた先に、必ず答えが見えてくる。
僕のメルマガには、起業のアドバイスを求める相談が多く寄せられる。時代がどんなに変わろうと、やはり飲食業の人気は高い。会社員時代から飲み歩きが大好きで、グルメを自認している……。そんな人が事業を興したいとき、「おいしい飲食店を自分でやろう!」と思うのは、自然なことだ。
舌に自信があるのと経営は全然違うのだから、やめておけなんて無粋なことは言わない。食べ歩きが大好き、だから飲食店を手掛ける! それで結構だ。
ただし、やる以上、無謀はいけない。思い付くままにすぐ行動してもいいけれど、おそらく起業の時点でそれなりに資金を投じたり、借金したりするのだから、最低限の戦略は立てておいたほうがいいだろう。
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