【バーティカルSaaS】スパイダープラス 元断熱工事の建設業者が産み出した業界トップの建設業SaaS(1/4 ページ)

» 2021年06月29日 05時00分 公開
[早船明夫ITmedia]

 かつて3Kと呼ばれた建設業の働き方をデジタルで変革しつつある企業がある。建築図面・現場施工の管理アプリ「SPIDERPLUS」を提供するスパイダープラスだ。

 年初よりSaaS企業の株価が軟調な中で、2021年3月にIPOを行った。その後、同社の株価は堅調な推移を見せ、5月には時価総額が800億円を超えた(直近6月17日時点では674億円)。

 「生産性の低さは下から数えた方が早い」と言われてきた建設業界に、スパイダープラスはいかにしてDXの風穴を開けることができたのか。

 同社の知られざる成長戦略を、SaaS企業のデータ提供・分析を行う「企業データが使えるノート」運営アナリストが伊藤謙自社長に聞いた。

伊藤謙自。スパイダープラス代表取締役社長。建設資材商社営業、熱絶縁工事の施工管理を経て、1997年伊藤工業を創業。建設業界のIT化の遅れを自ら体感し、タブレット登場とともに建設業をターゲットにしたICT事業を開始。
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