旅行雑誌「まっぷる」などを手掛ける昭文社ホールディングス(HD)は6月30日、7月に支給予定だった夏季賞与(ボーナス)を支給しないと発表した。「旅行観光業界の本格的な回復時期は、しばらく不透明」と判断し、手元流動性の確保を最優先する。
前連結会計年度に計上した1億900万円の賞与引当金を、2022年3月期第1四半期(21年4〜6月)に取り崩す。これにより、22年3月期通期の連結業績を上方修正し、営業損失が前回予想から1億1000万円減の8億8000万円になる見通し。
新型コロナウイルスの影響により、昭文社は旅行関連の出版事業が打撃を受け、旅ナカ事業やアクティビティー施設事業も営業休止を余儀なくされた。「グループ全体として多額の損失を計上する異常事態」(同社)という。
ワクチン接種が進んでも「緊急事態宣言とその解除、感染症の再拡大、より感染力の強い変異株の流行などが繰り返される可能性も想定される」としている。
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