続発する就活セクハラが、企業の命脈を断つかもしれない件本当に大丈夫か(3/3 ページ)

» 2021年07月04日 08時00分 公開
[増沢隆太INSIGHT NOW!]
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経営者の責任と具体的対策の必要性

 こうした存在を経営者はご存じでしょうか? 今回懲戒解雇など処分を受けたセクハラ行為者たちは、悪質なことに上記のマッチングサイトのような、「OBだが単なるその会社の現役社員」ではなく、学生の個人情報まで知り得る人事担当とのこと。悪質さが際立って高いといえます。こんな人物を採用担当に充てた企業責任はきわめて重いといえます。

 性犯罪を犯した教員が、事件を起こしても復帰できてしまう仕組みが問題視されていますが、就活セクハラという完全な犯罪行為を犯すレベルの社員を採用担当とした会社は、自ら脆弱すぎるコーポレートリスクを放置していることになります。

 経営者の方は、今一度本当に自社の採用がこうした高いリスクにさらされていることを認識され、現場の再確認や徹底したハラスメント教育や認識向上などの具体的対策を取らなければならないものとご理解下さい。就活セクハラが起これば、その事実は未来に渡って、就活情報交換サイトにデジタルタトゥーとして永く語り継がれることでしょう。(増沢 隆太)

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