実際にガシャポンをずらっと並べたところ、初めてつかんだ感触もあった。
「これだけの数が並んでいれば『何があるか分からないけれども、自分の欲しいものが見つかるんじゃないか』という宝探しのような感覚を楽しんでいるお客さまは多いようです。
実際に面白いものを発見したときの喜びや、偶然の出会いの面白さは、かつておもちゃ屋さんで味わった感覚に近いものがありますし、雑貨屋巡りと同じ感覚で受容されているように感じます」(佐々木氏)
ガシャポンというと「小学校時代に友達と遊んだな」と思い返す人も多いのでは。しかし、今のトレンド、ブームを支えているのは20〜30代の女性であり「ガシャポンのデパート」もそこをメインターゲットにしているという。
「今でこそ、競合他社による専門店もあるくらいですが、小学生の頃にガシャポンを楽しんだ男性の場合、商店の軒先や商業施設のトイレの前といった隙間に並んでいた、という記憶があるのではないでしょうか。それだと女性が買う環境としてはよくないですよね。
『ガシャポンのデパート』のように、明るく清潔な空間が生まれたことにより、女性の方も安心して、周りを気にせず買える環境を提供できるようになったと感じています」(経営企画部 コーポレートコミュニケーション課 広報担当 有川由美氏)
以前であれば、並んでいても数台。しかも、人目に触れにくい場所であれば、存在に気付かない人もいただろう。専門店化して一カ所にさまざまな商品が集まることで、今まで見落としていた人や興味がなかった人が初めて触れる機会にもなる。
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