13年に創業したヴィースタイルは、現在までに4種類のオーディオデバイスを開発。いずれも米クラウドファンディング キックスターターで支援を募り、多額の支援金を集めている。
16年に発表した、耳が痛くならないヘッドフォン「VIE SHAIR」(ヴィーシェア、2万4900円)は、約2000万円を集め製品化。現在はビュースタイルの公式サイトなどで発売中だ。人体に合わせて3Dデザインした“エアーフレーム”により、本体が耳に触れないため、長時間装着しても耳への負担がかかりづらいそうだ。
「ヴィーシェアは、ミュージシャン時代に長時間のヘッドホン装着をストレスに感じていた私自身の原体験から開発にいたったデバイスです。オープンとクローズドの2種類のフレームを備えているため、長時間装着するときはオープン、ヘッドホンの音に集中したいときはクローズドと使い分けが可能です」
18年には耳にフィットするやわらかいイヤフォン「VIE FIT1」(ヴィーフィット1、6900円)、20年には進化版の「VIE FIT2」(ヴィーフィット2、8800円)と耳が小さい人用の極小イヤフォン「Vie Petite 」(ヴィープティ)を発表。総額約6000万円を集め、ヴィーフィット1・2を市場展開している。
キックスターターを活用した背景には、いくつか理由があるが、今村氏は「製品とサイトの利用者層の相性の良さ」を挙げた。
「最初の製品を発表した2016年の段階では、日本のクラウドファンディング市場がまだ盛り上がっていなかったこともあり、キックスターターで発表しました。予想以上に資金が集まったのは、革新性や独自性のあるプロダクトを好み、かつ所得が高い傾向があるキックスターターの利用者層と当社の製品がマッチしたのではと考えています」
現在、クラウドファンディング実施中のヴィーゾーンは約4000万円の資金を集めており、順調なすべり出しのようだ。
「現状、約8割がアメリカ人を中心とした外国人の支援者で、メインは40代後半〜60代の男性です。認知症予防や高齢化といったキーワードにもハマる商品になりそうです」
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