中国で薄毛のリスクが高いと定説になりつつあるのが、長時間労働でパソコンとずっと向き合っているITエンジニアだ。
「ITエンジニア=はげやすい」という認識はかなり定着しており、大手スマホメーカー「シャオミ(小米科技)」の雷軍CEOが昨年ライブコマースを実施したときは、視聴者から「どうやってふさふさの髪を維持しているのか」との質問が寄せられた(雷CEOは50代にしては毛量が多く、ネットでも度々話題になる)。
雷CEOは「昔、ある人に『エセエンジニア』と言われたことがある。理由を聞くと『はげていないのはまじめに働いていない証拠』と言われた」とエピソードを紹介しつつ、「植毛手術は高いから、自分の頭頂部はちゃんとケアしないとね」と答えた。
Forbes Asiaの表紙を飾るシャオミの雷軍CEO。50代にしては毛量が多い
確かに、ECサイトでは若年層による育毛剤の購入が伸び続けているという。中国のEC企業社員は「高額のシャンプーや育毛剤が20代男性に売れている。男性向け美容用品は数年前から伸びていてヘアケア用品に波及した形だが、なぜ抜ける前からそんなに心配するのか、上の世代には理解しづらい現象」と明かす。
日本企業も中国マーケットを有望視しており、京都の育毛剤メーカー「ファーマフーズ」は今年6月、アリババのECサイトで商品の販売を始めた(プレスリリース)。
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