高視聴率のテレビ観戦が追い風となったのは、スーパー、コンビニなどといった小売店で販売するお酒、おつまみ、冷凍食品、そして食品デリバリーだ。
「オリンピック期間中は自宅でお酒を飲んでいた人が多かった」(ローソン・広報)とのことで、お酒は全般によく売れた。特に「缶ビールが好調」(セブン‐イレブン・広報、いなげや・広報)といった声が寄せられた。中でも、アサヒビールはオフィシャル・スポンサーであったこともあり、テレビCMを増やした効果が出たと、小売りサイドからの声が聞かれた。「スーパードライ」の缶容器は、7月下旬は前年比3割増と一人勝ちの状況だった。気温上昇で暑かったこともあったが、オリンピック観戦の巣ごもり需要効果はてきめんだった。
セブンでは「カップデリ」シリーズが好調。CM効果もあり、「たことブロッコリー バジルサラダ」や「野菜と食べる砂ずりポン酢」の認知度が向上した。また、揚げ物総菜を300円買うごとに対象ドリンク1本がもらえるキャンペーンを実施した効果が出た。
ファミリーマートでは、お酒のおつまみに最適な「お母さん食堂 グリルチキン」シリーズのようなワンハンド総菜の売れ行きが好調だった。
ローソンでは冷凍食品や、おつまみのビーフジャーキーが好調。冷凍食品は期間中約1割増だった。特に、冷凍フルーツは6種のうち「アップルマンゴー」が約2割増となった。一口サイズにカットしてあるので、アイスキャンディー代わりになるだけでなく、パンケーキ作りの彩りやヨーグルト・チューハイに入れて楽しめる利便性が受けている。冷凍デザートの「ティラミス」など約8種も好調だった。から揚げ「からあげクン」は約3割増と、フライドフーズ全般が売れた中でも突出した。特に、デリバリーで「からあげクンBOX レギュラー&レッド」の20粒入りファミリーサイズがよく出た。
ローソンのお酒では、500ミリリットルタイプのチューハイがランキングの1、2位を占めた。レモンサワー系が好調なことから、8月3日にはオリジナルのチューハイ「レモンサワースクワッド4 350ml」を投入した。
スーパーのいなげやでは、ファミリーで食べられるポテトチップスなどの大袋スナックがよく売れた。家族でオリンピックを観戦していることが反映された。冷凍食品では、ピザ、たこやき、お好み焼きといったスナック系の商品が好調だった。総菜では、から揚げなどおつまみになるチキンがよく動いた。
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