廃棄予定のタバコ自販機で「お茶」を タバコならぬ「チャバコ」登場：1箱8本で600円（1/2 ページ）

[熊谷ショウコ，ITmedia]

　西武ホールディングス（埼玉県所沢市）は、クラフト・ティー（静岡県榛原郡）との協業により、タバコを模した箱に「狭山茶」の粉末スティックが入った「Chabacco（チャバコ）」の販売を開始する。使用されなくなったタバコの自動販売機を活用。9月1日12時に販売を開始し、価格は1箱8本で600円。設置駅は所沢駅と本川越駅で、秋以降に西武園ゆうえんち駅と西武秩父駅に設置予定。

所沢駅で販売されるチャバコ

本川越駅で販売されるチャバコ

　喫煙者の減少にともない、タバコの自販機も減少。2019年には約2万台のタバコの自販機が廃棄されているという（日本自動販売システム機械工業会「たばこの自動販売機の年間廃棄台数」より、18年と19年の普及台数の差から算出）。

　西武グループでは「ロス」だと思われていたモノを、価値に変える「LOSS TO VALUE」プロジェクトを推進しており、同プロジェクトの一環として、20年12月より伊豆箱根鉄道の駿豆線の3駅（三島駅、伊豆長岡駅、修善寺駅）でチャバコを販売。累計4000個を突破する人気のお土産となっている。

　この評判を受け、日本三大銘茶の一つとして知られる「狭山茶」を、生産地・埼玉県西部を事業エリアとする西武鉄道の駅構内にて販売する。使用するのは、狭山茶の生産者として初めて天皇杯を受賞した新井園本店の狭山茶。チャバコでの販売を通じて、各地域の魅力や狭山茶のおいしさを広めていく狙いだ。