SaaS管理、約7割が導入時に「セキュリティの高さ」を重視

[季原ゆう，ITmedia]

　SaaS一元管理ツール「メタップスクラウド」を提供するメタップス（東京都渋谷区）は、「SaaS管理」に関する実態調査を実施した。その結果、約7割がSaaS導入時に「セキュリティの高さ」を重要視しており、SaaS利用の課題としては過半数が「コスト」や「管理の手間」を挙げていることが分かった。

コロナ禍で新たにSaaSを導入したか。（出所：リリース）

どのようなSaaSを導入したか。（出所：リリース）

　コロナ禍で新たに66.0％の企業がSaaSを導入し、導入したSaaSの種類は「コミュニケーション関連SaaS」が最多で53.0％、次いで「経理関連SaaS」が40.9％、「電子契約関連SaaS」が39.4％となった。

SaaS導入にあたり、重要視した項目（出所：リリース）

　SaaSを導入するにあたり重要視した項目について尋ねると、68.2％が「セキュリティの高さ」と回答した。他にも「使い勝手（UI／UX）の良さ」が57.6％、「コストの安さ」が45.5％という結果になった。

会社で利用しているSaaSサービスの数（出所：リリース）

　会社で利用しているSaaSサービスの数を尋ねる質問では、「2〜3個」と回答した人が35.0％で最多となり、複数（2個以上）のSaaSを利用する企業は約8割にのぼった。

複数のSaaSを利用する中で課題を感じることはあるか（出所：リリース）

　会社で複数のSaaSサービスを利用している人に、複数利用する中で課題を感じることがあるかを尋ねると、「かなりある」と19.2％、「ややある」と59.0％が回答し、合わせて約8割が課題を実感している。

複数のSaaSを利用する中でどんな課題を感じるか（出所：リリース）

　どんな課題を感じているかの質問では、「コストの増加」が60.7％、「管理する時間や手間の増加」が57.4％、「セキュリティへの不安」が47.5％という結果となった。また、利用するスキルの不足、ばらつきによって「問い合わせ対応」や「マニュアルの充実」など複数の課題が生じている。他にも「SaaS間の連携」を求める声も挙がった。

SaaS一元管理ツールを利用してみたいか（出所：リリース）

　「SaaS管理」と「ID管理（IDaas）」の2つの機能を備えたSaaSの一元管理ツールを利用してみたいかの質問では、「非常にそう思う」が32.0％、「ややそう思う」が54.0％となった。

SaaSの一元管理ツールを利用してみたいと思う理由（出所：リリース）

　理由は「管理の時間や手間を削減できるから」（58.1％）、「SaaSは今後さらに増えていくと思うから」（50.0％）、「コスト削減に繋がるから」（48.8％）など。また、「IT部門の負荷軽減につながりそう」や「リモートワークや人員増加に対応できそう」といった回答も挙がった。

　調査は現在テレワークを実施しており、かつ自社でSaaSを利用している中小企業の経営者100人を対象に実施した。調査期間は9月21〜23日。