海外ユニクロ事業の売上収益は9301億円(前期比10.2%増)、営業利益は1112億円(同121.4%増)と、こちらも大幅な増収増益となった。新型コロナの感染拡大が続き大きな影響を与えたものの、感染が抑えられた地域や期間では、業績が大幅に回復した。
地域別では、新型コロナの影響が少なかった中華圏は大幅増益と好調で、売上収益5322億円(同16.7%増)、営業利益1002億円(同52.7%増) と、過去最高の業績を達成した。売上総利益率、売上高販管費率とも改善したことで、営業利益率は18.8%と大幅に改善した。
韓国は通期でやや減収となったが黒字化した。一方、その他アジア・オセアニア地区(東南アジア・オーストラリア・インド)は、期を通して新型コロナの影響を大きく受け、営業利益は約15%の減益となった。
国別では、新型コロナの影響が最も大きかったマレーシア、タイ、フィリピンは減収減益、シンガポール、インドネシア、インド、オーストラリアは増収増益となった。ベトナムは通期で大幅な増収、黒字を達成した。
コロナ禍の規制が5月に緩和された北米は売り上げが急回復し、下期の既存店売上高は大幅な増収となり、米国で初めての黒字化を達成した。上期の減収が影響し、通期では減収となったものの赤字幅は半減する結果となった。欧州は、Eコマース事業とロシアの業績が好調だったことで、大幅な増収、黒字を達成した。
北米と欧州は、コロナ禍で売上総利益率の改善、不採算店舗の閉店、固定費の削減や在庫水準の適正化など収益構造の改革を進めた結果、売り上げの回復に伴って収益性を大きく改善させることができたとしている。
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