魅力度ランキングに群馬県知事が激怒! 「ランキング商法」の背景に、何があるのかスピン経済の歩き方(1/6 ページ)

» 2021年10月19日 09時32分 公開
[窪田順生ITmedia]

 ブランド総合研究所が毎年発表している都道府県魅力度ランキングが「炎上」した。きっかけは、同ランキングで44位となった群馬県の山本一太知事が「信頼度が低く、ずさん」と痛烈に批判し、法的措置も検討するとぶちまけたことだ。

 当初は「シャレが分からないなあ」「茨城とか栃木みたいにネタにすりゃいいじゃん」という声もあったが、対象は約3万5000人とそれなりの数ながらも、単に「魅力的ですか?」と質問するだけというザックリとした調査手法に注目が集まると、山本知事の主張に賛同をする声も増えていった。

都道府県の魅力度ランキング(出典:ブランド総合研究所)

 お笑い芸人の松本人志さんも『ワイドナショー』(フジテレビ)内で、山本知事の怒りに理解を示すとともに、北海道や京都という観光人気の高い県ばかりが上位に固定して、その他の県がどうやっても逆転できないランキングの不公平さを指摘して、「やめたほうがいい」と述べている。

 一方で、「マッチポンプでは」という指摘も少なくない。同社がランキングについての詳細な総合報告書を8万円ほどで販売していたり、自治体へのコンサルティングや講演、研修、セミナーなども手がけたりしているという事実から、順位の低い地域の自治体や役所への営業ツールではと疑いの目が向けられている。

都道府県魅力度ランキング、ワーストは(出典:ブランド総合研究所)
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