SUV専用タイヤが靴底に 洋服の青山とブリヂストンが作った革靴は何が違うのか3分インタビュー(2/3 ページ)

» 2021年10月20日 11時05分 公開
[上間貴大ITmedia]

タイヤのグリップ力を応用

――今回リニューアルした「BRIDGESTONE sole Technology」は、ブリヂストンの技術を応用していますが、なぜ同社と組むことになったのでしょうか。また、こだわった点を教えてください。

西形: 営業で外を歩いているときに足が痛いって最悪ですよね? 履き心地をよくするためには、ソールのグリップ力と反発が重要な要素となります。そこで、タイヤのグリップ力を応用できないかと思い、ブリヂストンさんに靴底の開発協力を依頼し、16年にコラボ商品第1弾を発売しました。発売時から多くの方にご好評いただき、今でも30〜50代を中心に幅広い世代のお客さまに利用いただいています。

革靴

 今回のリニューアルでは、ブリヂストンさんの製品の中でもSUV車に多く採用されるタイヤのトレッドパターンを採用しました。踵(かかと)の部分には、ブリヂストンのロゴマークをあしらっています。本来はブリヂストンのスポーツカテゴリーでしか使えないロゴなのですが、多くのお客さまに長く支持していただいていること、製品のこだわりを訴え特別に許可をいただきました。

 また、ストレスなく履いていただけるように、スニーカーの履き心地をそのまま再現しました。靴の中に手を入れてみてください。

――はい。あ、確かに柔らかいですね。本当にスニーカーのような感覚です。

西形: インソールには低反発のクッション、アッパー部分には足の甲全体を包み込むようにスポンジを配しました。表面には牛革を、裏面には足なじみが良い豚革を使用しています。

 もちろんスーツとの相性をよくするため、フォルムにもこだわっています。ブリヂストンさんの技術を応用したソールにマッチする形にするため、何通りもの試作品に足入れをしながら形を決めていきました。

 また、この製品はかなり幅広のタイプですが、甲の部分に高さを出すことですっきりと見せる工夫をしています。スーツとの相性が良く履き心地も良い点が長く支持していただける理由なのかと思います。

革靴 スーツとの相性にこだわったフォルム(公式ECサイトより

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